各種報告

第48回全国消防職員研究集会の中止と新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえた取り組みについて

研究集会報告

2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し、国内においては新型コロナウイルスの特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が4月7日に7都府県に、15日には全国に宣言され、一層の外出自粛の要請がされたところですが、感染者数は増加し続けています。国内外でお亡くなりになられた方、またそのご遺族に対して心から哀悼の意を表するとともに、感染された方の一日早い回復をお祈りしたいと思います。
こうした状況に対応すべく、各消防本部においては現場の最前線で緊張感を持って職務を遂行するなど、昼夜を問わずご奮闘されている消防職員のみなさまに心から敬意を表します。あわせて、過酷な状況の中で従事されておられる医療従事者や介護・看護従事者のみなさんに、心から感謝申し上げます。
みなさんの不断の努力が報われますよう、一日も早い終息を切に願っております。

さて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、患者対応の限界や感染防止資器材の不足など、保健所や医療機関の現状が連日報道されているところですが、消防においても救急件数や搬送時の病院選定に時間を要するケースも急増するなど救急体制がひっ迫し、救急隊員の感染リスクも高まっています。私たち全国消防職員協議会としては国民・住民の生活維持に欠かすことのできない消防行政の充実と、現場で働く消防職員を守る観点などから、自治労とも連携し、関係機関への要請等の取り組みを進めることとしています。特に、感染防止資機材の確保や感染防防止のため教育、医療等関係機関との連携について要請していきたいと考えています。
一日も早く我々の声を届け、消防職員のみなさんが少しでも安心して業務に従事できるよう、最大限努力していきます。

他方、現在、不要不急の外出や出張等を含む移動自粛要請、さらには緊急事態宣言が全国に発令されているため、4月に開催予定であった2020年度第4回幹事会は書面会議に変更いたしました。また、同幹事会の協議事項では、今後予定されていた事業の開催可否についても協議いたしました。このように、国内情勢を踏まえ、全消協活動も一定の制限をかけざるを得ないことをご理解いただきたいと思います。
さらに、6月12~13日に広島市内で予定しておりました「全国消防職員研究集会」については中止、3月に実施を延期しました「第3回ユースStep Upセミナー」および6月に開催予定であった「第4回女性交流会」についても中止することを決定させていただきました。全消協活動における各種集会の意義と重要性については十分認識しているところですが、消防職員から感染者を出さない、感染拡大防止の観点から、苦渋の決断をおこなったものであり、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

新型コロナウイルス感染症の終息時期は不透明であると言わざるを得ませんが、現在幹事会として終息後を見据え、別途学習会の開催や組織強化・拡大に向けた取り組みなど今後どのような施策を講じることができるのか等について検討しているところであり、各ブロックのご意見も踏まえながら決定していきたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

厳しい状況の時こそ、すべての人が一致団結することが必要であり、全消協としても単協・県消協・ブロックが一丸となってこの非常事態と向き合っていかければなりません。皆さんの力を全消協に結集いただくようお願いいたします。そして、日本の消防職員の代表たる組織である全消協として最大限の取り組みを行うことを約束し、連帯のメッセージとさせていただきます。
見えない敵に立ち向かい、ともに頑張っていきましょう!

2020年4月27日
全国消防職員協議会
会 長 村上 直樹