消防酷書-職場からの告発 ―1983年11月版―
- 発行/全国消防職員協議会
- 発行日/1983年11月25日
- 全6章+座談会
はじめに
労働組合がつくれないこともあって、全国に12万5,000人いる消防職員のほとんどは、きわめて劣悪な労働条件、職場環境と、「規律」という名のもとに不公正な人事、旧軍隊のような古いしきたりが横行していても泣き寝入りの状態です。
この「酷書」は、全国から集めた実例をまとめたものであり、これらの実例は氷山の一角にしかすぎません。私たちは、消防職員協議会を発足させました。消防行政のほんとうの近代化のために、私たちは自ら努力を傾注して行きます。この「酷書」をご一読いただき、一人でも多くの方のご理解が深められれば幸甚です。
目次
第1章 消防行政はこれでよいのか(PDF 321KB)
- 事故が起きてはじめて………。
- 外見は立派,中身は?
- 何のための救助技術大会か
- 不足する人員
- 財政の不足
- 問題のありすぎる組合消防
- 救急業務は板ばさみ
第2章 問題ある消防幹部(PDF 279KB)
- 問われる消防長の姿
- 横行する情実人事
- 無視される職員の人
- 行政責任の自覚を
第3章 不合理な勤務時間・勤務形態(PDF 251KB)
- 消防職員の勤務形態・勤務時間
- 不当に長い拘束時間
- あいまいな勤務時間
- 休憩にならない休憩・仮眠時間
- 非番・公休日の勤務の強制と拘束
- 年休がとれない!公休さえない?
- 他の職場並の勤務時間を
第4章 あいまいな賃金・手当(PDF 207KB)
- 一般行政職員より低くなる賃金
- 同じホースを握っても基準が違う
- 前歴換算も当局の胸三寸
- 低すぎる手当
- 基準はあっても不平等な運用
- 合理的な賃金を
第5章 不備な労働安全,施設・装備も不完全(PDF 274KB)
- 多発する訓練中のけが
- 危険に対して無防備
- 無視される安全衛生法
- 病気感染の危険いっぱいの救急隊員
- 手薄な健康管理体制
- 劣悪な職場環境,施設
- 安全,衛生に責任ある姿勢を
第6章 必要な団結権(PDF 193KB)
- 黙っていては改善されない
- 全消協は消防の「あけぼの」
- 時代遅れの団結禁止
- 明るい消防職場を
座談会(PDF 288KB)
- 「協議会ができてこんなに明るくなりました」