各種報告

第52回全国消防職員研究集会

研究集会報告

2024年5月14日、15日の2日間の日程で全消協第52回全国消防職員研究集会が開催された。全国から自主参加枠を含め98単協159人、未組織から5人が参加し、今後に繋がるであろう充実した2日間となった。

冒頭に全消協須藤洋典会長から、本研修会の意義を踏まえて、主催者を代表してあいさつを行った。次に、自治労中央本部伊藤功書記長から、6月に開催されるILO批准適用委員会に向けて今こそ全消協が一丸となり立ち上がる時である。仕事に見合った処遇改善に向け中央本部・県本部・単組が一丸となって消防協をサポートしていきたい。との熱いあいさつをいただいた。来賓あいさつとして、岸まきこ参議院議員から、緊急消防援助隊の手当の地域格差の問題等、国会での質疑などの情勢報告をいただきました。

1日目の記念講演では、連日メディア等でご活躍されているジャーナリストの浜田敬子氏をお招きし、「男性中心社会の終焉 なぜ組織にダイバーシティが必要なのか」と題してご講演頂きました。自身の経験から、職場で起きうるハラスメントの問題について触れ、「ダイバーシティ」の理解と共有が働きやすい職場環境づくりの根幹となり、結果、生産性や士気の向上に繋がると訴えられた。年齢や性別に問われることなくダイバーシティを実現し、「誰もが働きやすい職場環境づくり」を我々は推進していかなければならない。その確固たる想いを更に強くさせられた講演となった。次に、全消協川北研人事務局長から「消防職場の課題と共有~全消協の取り組み~」と題し、「災害派遣・救急体制の逼迫・消防職員の殉職事故・消防職場をとりまくハラスメント・新たな感染症への対策」の5点について消防職場に今、何が必要なのかを提起した。それを踏まえて、全消協の取り組みについて紹介した。

2日目は全消協が年2回行っている総務省消防庁への要請行動に際して、意見を募り、今後の要請行動に反映させる目的として、分科会がおこなわれた。過去の研究集会では前例がなく初めての試みだが、5つの分科会に分かれた参加者からは貴重な意見と要望があげられた。勤務人員の増強、福利厚生の充実等、様々な意見があげられたが、「良い職場にしたい」「魅力的な職場にしたい」という想いは参加者全員に共通している想いであると感じた。まさに「誰もが働きやすい職場環境づくり」に繋がる議論がなされた。

参加者から挙がった意見を各グループで要約し、グループ毎に案件を1つに絞り、発表者から提議された案件の理由、現状、課題、そして要望が述べられ、発表された要望に対して他グループの参加者からも多くの情報提供や提案が出ていた。全消協は各グループから出された要望を今後の要請行動に反映させるべく、1つ1つ精査し皆さんの声を届けていきたいと思う。