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第44回全国消防職員研究集会

全消協第44回全国消防職員研究集会

 

集会テーマ 「質の高い消防サービスの実現に向けて!」

 

2016年6月27日~28日、兵庫県神戸市に於いて「第44回消防職員研究集会」を開催、292人の会員が参加する。

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近江会長は、熊本地震で犠牲になられた方、家族へお悔やみ申し上げるとともに、全消協から発信した熊本地震カンパへ快く対応していただいたことに感謝を述べた。また、多くの会員に集まっていただきありがとう。質の高い消防サービスに繋がる2日間です。ここで学んだことは皆さんの職場に持ち帰り寄与できるよう、そして、全消協への提言に繋げていただきたい。と挨拶を述べた。

 

また、我々全消協の代弁者としてご活躍頂いている「えさきたかし」参議院議員も駆けつけていただき、力強い連帯の挨拶を頂きました。全消協もまた「えさきたかし」参議院議員を強く支援していくことを確認した。

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えさきたかし参議院議員

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司会 川上修司近畿ブロック幹事(左)

 

 

全消協第44回全国消防職員研究集会

【1日目】全体集会

・会長あいさつ

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全消協会長 近江孝之

・自治労本部あいさつ

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自治労中央本部副執行委員長 杣谷尚彦

・来賓あいさつ

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自治労兵庫県本部執行委員長 森蔭守

・本部提起「質の高い消防サービスの実現に向けて」

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全消協事務局長 相澤健二

・災害活動報告「平成27年9月関東・東北豪雨による日光市の被害状況について」

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渡辺圭一、佐々木俊一

・記念講演「天は自ら助くる者を助く -阪神淡路大震災の体験から学んだこと-」

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一般社団法人神戸防災安全推進協議会理事長 辻井章

 

【2日目】分科会

第1分科会「組織強化・拡大」

担当:川上修司(近畿幹事) 吉村大作(九州幹事)

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第1分科会の「組織強化・拡大」では、第1部として吉村幹事による講演を行い、第2部は各班によるグループワークを実施した。
第1部の講演は、自身のオルグ活動の経験談や九州ブロックの取り組みを中心とした講演を行い、第2部のグループワークでは、ユース世代の活動の促進や魅力ある職場づくりにむけた取り組み、単協が実施しているレクリエーション等の紹介など、様々な内容でグループワークが行われた。
また、第1分科会には未組織消防から2名の参加があり、今後の組織強化拡大に期待の持てる分科会となった。
最後に、村上副会長による組合活動の原点について講演を行い、総括とした。
(川上)

 

第2分科会「賃金・労働条件」~消防職員の賃金・労働条件を考え、より良い職場環境をつくるには何が必要?

講師:倉田利彦(東海ブロック消防職員協議会特別幹事)、水野圭介(東海ブロック消防職員協議会事務局次長)

担当:権名津竜太(東海幹事)、藤岡貴志(東北幹事)

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 前全消協東海ブロック幹事であった、2名を講師に迎えて、前半は「消防職員の労働条件」を倉田講師から、後半は「人事評価制度について」を水野講師からご教授をいただきました。その中で、実例を元に再現した劇(署員の年次休暇の理由を署長が聞き、その日は最低人員だからと、他の署所に代わりを見つけようとせずに休暇を与えない等)をビデオ撮影したものを見せていただくなど、難しい話ばかりではなく、時にはユーモアも交えた内容であり、非常に有意義な時間であったと思います。
 その後、9つのグループに分かれ、昼食をとりながら「無賃金拘束時間の現行の問題点と改善事例」と「人事評価制度施行における注意点」の2つに内容を絞り、グループ討議を進めていき、まとめていただいた内容を各班で発表していただきました。
(所感)
この分科会を担当させていただき、集まっていただいた皆様の熱いエネルギーを感じることが出来ました。同じ消防職員なのに労働条件が地域によってこんなに違うのか等、様々な意見がグループ内で飛び交っていました。グループ討議の時間について、以前のアンケートで「グループ討議の時間が短い」との多くの回答を得ていた事を受け、今回はあえて昼食の時間を設けず、少しでもグループ討議の時間を確保できればと考え、昼食をとりながらグループ討議を始めさせていただきました。
 時間外手当や休暇等の話が多くみられました。簡単な解決策は人員増です。しかし、各市町村は財政難という所が多く、簡単には人員増とはならないのが現状です。しかし、無理だと簡単に諦めるのではなく、議論する事が大事だと思います。時間はかかるかもしれませんが、このような事の積み重ねが将来、団結権の回復に繋がり、皆様の職場環境が改善する事だと信じ、活動していきたいと考えます。
(権名津)

 

第3分科会「救急医療体制・労働安全衛生」~消防職員のストレスについて

講師:畑中美穂(名城大学人間学部准教授)

担当:岩本展政(中国幹事)、和田清秀(四国幹事)、福嶋薫(関東甲幹事)、返町直也(北信幹事)

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今年度は、労働安全衛生と救急医療体制を合同分科会として開催し、テーマは『消防職員のストレス』について実施した。
≪午前の部≫
名古屋 名城大学 畑中教授により
『ストレスチェック:消防組織としての取り組みを考える』
内容
2015年12月より労働安全衛生法が改正され、労働者が50人以上の事業所において毎年1回ストレスチェックを実施することが義務づけられました。導入された背景、目的、内容、手順を基本から講義して頂きました。また、グループ討議では、疑問点、問題点、改善点を話し合い、約100名の参加者中、約半分の消防本部ではすでに実施されている中、実施時期について、情報漏洩、プライバシーの問題、チェック項目内容について多くの意見が出ていました。
所感
畑中教授の声や雰囲気が落ち着いていてとても聞きやすく、ストレスなく聞くことができました。せっかく義務化された制度なので、自分のストレス状態を早く知り、職員の為になるよう活用していくべきだが、それ以前に制度だけに頼らず、普段からの気づきが最も重要だ。
1番印象に残ったのは「ストレスに対する意識の高い職場、気づきが良く支えあう雰囲気」という教授の言葉で、メンタルヘルスの不調は誰でもある事であり、普段から自分の変化や他人の変化に早く気づき、職場全体で重くなる前に対処していく事が重要で、メンタルヘルスケアへの正しい知識と理解を深める事が必要であると感じた。
≪午後の部≫
『惨事ストレス』・・・全消協 四国ブロック 和田幹事
内容
惨事ストレスについての講義、そもそもストレスの話については、様々な文献、専門医師などにより対処法等違いがある。そもそも「こうしなきゃいけない!」というものではなく、自分に合った対処法を見つけ参考にすれば良い。また、惨事ストレス反応は、異常な事態に対する正常な反応であり、誰でも受ける可能性があるので、正しい知識を有する事が大事。
所感
「ストレスを受けない事を目指すよりも蓄積させず、自分なりのストレス発散方法を確立する事が重要」と強調し、自分の生活(○○な嫁)、趣味(サーフィン)を紹介してくれました。その語っている姿はとても楽しそうで、ストレス発散方法の参考になりました。また、後輩が「しんどいです…」と頼ってきた時は、人がいない所で静かに話をじっくり聞いてあげる配慮が必要。デフュージングなど難しい手法をとらなくとも、基本としてできるという言葉が印象に残りました。
『通信指令員のストレスについて』・・・全消協 関東甲ブロック 福嶋幹事
内容
横浜市消防局のコールトリアージ、通信指令員の日頃感じているストレスを紹介。
・情報聴取技術・通報者に対するコミュニケーション能力・幅広い医学的知識・緊急度判定
・口頭指導技術・管内地利への精通・指令システム操作の熟練など
所感
教育 ⇔ 訓練が重要。
ルーチンワーク的な内容を教育されるだけでは、通信指令員としてストレスが溜まるだけであり、自分で考える機会を与え、教え込まれるフィードバックから、自分自身で考え改善する事ができるフィードバックが重要。通信指令員は、長時間部屋の中におり、電話のみで必要事項を相手から聴きださなければならないので、消防職員でも独特のストレスがあると感じた。
『公務災害認定事例について』・・・全消協 北信ブロック 返町幹事
内容
長野県上伊那消協であった、上司のパワハラにより39歳男性職員が自殺し、2016年3月1日公務災害認定された事例について紹介。
所感
公務災害における精神疾患認定率は低く、パワハラがあった事を示す直接的な証拠がない中、認定要件である業務遂行性と業務起因性があることとして認められたのはかなりレアケース。改めて協議会という組織の必要性、市職労との繋がりが重要と感じた。パワハラに苦しむ全国の消防職員の背中を押す為にも認定された前例として、全国へ発信していきたい。
(﨤町)

 

第4分科会「男女平等参画・国際連帯活動」

担当:成吉丈(ユース部代表)、青木玲奈(女性連絡会代表)、仲野桂太(特別幹事)

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「消防職場 = 男性職場」その中で活躍する女性消防職員の現状や課題を学び、男性・女性にとって働きやすい職場環境をどのように構築していくのか?
そして、近年「LGBT」が注目され、消防職場における「多様な性」への理解も必要となっており、性的マイノリティとして様々な差別がある現状を知り、共に尊重し合い一人ひとりが消防職員としてその能力を十分に発揮し、生き生きと活躍できる職場環境作りを参加者の皆さんと一緒に考える参加型の分科会でした。
また、全消協が国際連帯活動として加盟しているPSIは男女平等を基本的人権と考えており、そのPSIにおける男女平等に関する取り組みも参考として報告をおこないました。
所感
第4分科会においては、グループ討議を実施し、発表してもらう形の分科会でした。LGBTにおいては、参加者の約8割が「言葉は知っているが内容は知らない」「知らない」等の意見でした。その言葉の意味を理解していただき、所属に帰った際に、是非とも参加者の方が率先して話しかけていって欲しいと伝えることが出来たと思います。
昨今、カミングアウトが少しずつできる環境になっている中、我々消防職場においては、閉鎖的職場であり、「多様な性」に対してまだまだ知らなさすぎる現状が浮き彫りになりました。男女とは何か?人が生き生きと活躍できる職場環境とは何か?ということを考え、全国への発信をさらに続けていかなければならないと思いました。
(成吉)

 

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