女性連絡会

第10回女性交流会

イベント

2025年2月3日(月)~4日(火)の2日間、「第10回女性交流会」が東京都にて開催された。2人の講師をお招きし、1日目は、沖縄県比謝行政事務組合ニライ消防本部の又吉弥篤様による「自分らしく生きる大切さ~性同一性障がいから学んだこと~」と題し、ご講演いただき、LGBTQの身近な問題が自分の周りにも数多く溢れている現実を知った。幼少期の頃から自分が女性であることに違和感を感じ始めていた又吉さん。スカートを履き、髪の毛はおさげ、「自分らしさ」はゼロに近い生活だったという。当時の写真を見ると、表情は暗く、幼き心ながら苦痛に感じていることがひと目でわかるほどで、生まれ持つ性別が自分の中の意識と異なるということはどれほど辛いことなのかを痛感した。また、職場へのカミングアウトや性同一性障がいの診断を受け、変わっていく心境と行動について「自分らしさ」を表現することにかなりの苦悩があったと思うが、本当の自分にやっと戻れたと話す又吉さんの姿はとても誇らしく映った。また、一度自らの命を絶とうとした経験から、どんな困難があっても解決するのは「時間」であり、「生きる」という選択肢だけは絶対に持ち続けて欲しいと語った。

 

 

2日目は、株式会社ソラーレ 代表 東 浩司様による「女性が自分らしく活躍するために~女性「活躍」について考える~」と題し、ご講演いただいた。女性活躍推進法が施行され約10 年が経過しようとしている。全国的に女性職員の数は増えている傾向だが、その中でも「女性の活躍とは?」「女性職員のあり方とは?」「女性だからといって何か特別?」など女性職員なら誰しも抱える疑問があり、それが個人のプレッシャーになっていると言っても過言ではない。そこで、男性職場のなかで「女性らしく」にこだわらず「自分らしく」働けるようにといくつかの課題を挙げ、アイスブレイクやグループで作成した寸劇の発表を行った。女性3名で編成された救急隊や、子育て世代の母親職員が出勤する場面など、リアルな現場が描かれており、女性職員の現状と理想的な将来の方向性について考える機会となった。

 

 

今回の交流会では、全国各地から29人の女性職員に参加していただき、2日間を通してそれぞれがいろんな感じ方でたくさんの情報を吸収されていると思う。「女性活躍」という言葉はいつかなくなり、当たり前に誰もが自分らしさを最大限に発揮できる職場になっていくことを願いたい。また、今まで以上にとことん笑顔で職務に励めるような未来を目指して全消協女性連絡会も取り組んで行かなければならないと改めて実感した。