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2015年度PSI-JC男女平等セミナーに参加

PSI-JCは11月20日~21日の二日間、2015年度男女平等セミナーを自治労会館6階大ホール(東京都千代田区)で開催し、PSI-JCに加盟する各産別組織より58人(女性34人・男性24人)が参加した。

全消協からは、福嶋薫さん(関東甲幹事)、青木玲奈さん(女性連絡会代表)、牧瀬わか奈さん(杵藤地区消防職員協議会)、成吉丈さん(ユース部代表)、吉田真也さん(ユース部副代表)の5名が各グループに分かれ参加した。

写真:セミナーに参加された方々

第一日目は、青木真理子PSI-JC女性委員会議長のあいさつの後、青葉博雄PSI東アジア小地域事務所長より、PSIの組織と活動内容についての紹介があった。

続いて、各加盟組合の代表より組織の概要とともに「検証:組合の男女平等は進んだか?」の報告を受け、その後、8つのグループに分かれてグループ討論と発表を行った。

なお、全消協を代表し福嶋幹事が男女平等の取り組みについて報告をおこなった。

写真:福嶋薫さん(関東甲ブロック幹事)

第二日目は、国連女性の地位委員会日本代表である橋本ヒロ子さんより「北京女性会議から20年・男女平等実現に向けた課題~世界の状況と日本の課題~」として講演があった。講演内容については、この20年間で男女平等政策はどう変わったか、2030年にむけてたてられた目標、数値から見る世界と日本の比較などが主な内容であり、様々な角度から日本の現状を知ることができた。

最後に、参加者からの意見、中村隼人PSI-JCユースネット共同議長からのまとめ、青木議長の閉会のあいさつで2日間のセミナーを終えた。

写真:青木玲奈さん(女性連絡会代表)

写真:成吉丈さん(ユース代表)

青木玲奈さん(女性連絡会代表)

今回初めてPSIのセミナーに参加させていただきました。日頃消協活動の中では、同職である消防職員と意見を交わすことが多いのですが、今回のセミナーでは異なる産別の方々の職場環境を知ることができました。女性が少ない職場は消防の他にもあり、また反対に男性がほとんどいない職種もあり、非常に新鮮でした。

二日目の国連女性の地位委員会日本代表の橋本ヒロ子先生の講話の中で「男性と同じ働き方をした方が、抵抗がなくて楽だが、それでは何も変わらない。男性中心の社会を男性と同じ考え方・働き方で女性が参加していくのではなく、女性の視点で社会全体を変えていくことが大切だ。子育てや介護をする女性や男性が社会に出てリーダー的立場に立つことで、社会全体の働き方が変わる。(男性にとっても決して良くない長時間労働の解消など)」とお話があり、衝撃を受けました。

自分しか女性がいない職場では、自分のことを「異色」であると感じ、「それでよい」と自己肯定をするものの、様々な壁を前に心は折れて「男性のように働く」ことが正解であるという社会の雰囲気にのまれていきます。その結果、離職してしまう女性も少なくありません。一人で頑張り続けてもいつか無理がやってきます。だからこそ、女性連絡会のネットワークを活用して、女性同士が互いに助け合えるように交流の場を設けたり、情報発信・共有を活発に行っていきたいと改めて感じました。

 

牧瀬わか奈さん(杵藤地区消防職員協議会)

初めてPSI-JCセミナーに参加させてもらいました。

初日は「組合の男女平等は進んだのか?」をテーマに自治労、国公連合、全水道、ヘルスケア消協、全消協の各組織から検証報告がありました。その後、各グループで討論を行いました。私のグループでは、業務内容や勤務条件がそれぞれ違いましたが、男女平等を進めるためにも、女性が声をあげていかなければいけないと結論が出ました。しかし、女性が声をあげるには、まずは組合活動に参加してもらい、女性の意見を吸い上げることが大切です。子育てや家事で時間がないことが理由で参加率が少ない状況を解決しないといけません。組合活動に参加したいと思う、活動内容にすることや、家族で参加できる環境にすること、ワーク・ライフバランスの重要さを改めて実感しました。

今回、研修に参加して感じたことは女性連絡会の大切さです。男性職員が大多数の職場で、女性が悩みや壁にぶつかる事は多々あります。その時に、相談や問題提議できる場が女性連絡会です。一人の声では届かないことも、女性連絡会を通して解決に向かっていけるように、今後も女性消防士との繋がりを大切にして活動を広げていきたいと思いました。

 

成吉丈さん(ユース部代表)

本年度、初めて本セミナーへ参加をしました。PSIの組織と活動について講義があり、PSIの発足の歴史や現在の活動、組織の位置づけ等を知ることができました。

各組織代表者からの検証結果発表により、参加諸団体の実状を知ることができ、その中でも、私たち消防職場の男女平等については改めて考えさせられました。

女性職員の採用数の少なさを実感し、閉鎖的職場の現実を再確認することとなりました。

ユース世代がこの現実を把握し、我々の活動を積極的に広げていき、横の繋がりをしっかりと形成し、常に新しい情報の共有化を図る必要が求められていると思いました。

グループ討議の中で、今各方面で男女の割合を数字で表し、その数値をもって男女平等であると言っていいものなのか考えるべきではないかと議論しました。

確かに、数値であれば明確ではあるが、実際は割合にとらわれ、本来の本質である男性しか行っていなかった業務を平等に分け与える(偏った仕事形態ではなく)ことからそれてしまうのではないかと話し合いました。

男女平等と聞くと、男性の基準に女性が合わせて行くことが、平等につながるのではないかと安易に考えていたのではないかという男性目線からの解釈があるのではないかと。

しかしながら、女性の指導的地位へということに特化することにより女性はプレッシャーを感じている部分もあると意見があり、大変考えさせられました。

2日目の橋本先生の講義の中で、日本人は古くから男性は仕事・女性は家庭へとの賛成割合が高いと調査結果を教えていただきました。

このことから、ユース世代から家庭・地域での意識の改革を行い、男女が共にお互いを敬う環境を作り、性別関係なく一人の人間として働きやすく、生きやすい環境を積極的に作っていく必要があると、強く思いました。

今回学んだ内容を自身に留めることなく、拡散していくことが重要であり、ユース世代の知識の共有化、また、関係諸団体と情報交換を積極的に行っていきたいと思います。

 

吉田真也(ユース部副代表)

今回、男女平等セミナーに参加させて頂き、PSIの組織やこれまでの流れ、活動など初めて学ぶ事ばかりでとても勉強になりました。

まず、一番に自分たち(全消協)以外にも多くの組織が加盟し、それぞれの産別において、問題を抱えながらも奮闘している仲間がいる事に大変喜びを感じました。

グループディスカッションでは、「組合の男女平等は進んだのか?」をテーマに各参加者の意見を聞き、女性の役員がまだまだ少ないことを改めて実感しました。

これに対し、目標数値を掲げることは、決して悪い事では無いと思いますが、数値だけに囚われるのではなく、『自ら積極的に活動できる組合員』を育成していくことが重要ではないかと感じ、そのためにも、自組織での研修会及び研修参加者によるフィードバックは基より、さまざまなネットワークを活用し、より視野の広い人材育成に取り組む必要があるのでは無いかと感じました。

2日目の記念講演「北京女性会議から20年 男女平等実現に向けた課題 世界の状況と日本の課題」において、日本は他国に比べ、男女共同参画に関する意識の低さが著明であるという、アンケート結果を聞き、法的には男女平等となっていても、実質上には男女平等にはなっていないと再認識しました。

このような現状を改善していくため、社会全体は勿論、幼少期からの男女共同参画対する意識改革が今後、10年後、20年後に本当に男女平等と言える時代を迎えるための重要項目であると考えます。

今後、全消協ユース部においても、各種意識調査等を実施し、女性連絡会及び関係諸団体と情報交換を行いながら、自分たちが中心となり、男女共同参画を推進していきたいと思います。