全消協第8回リーダーセミナー
労働講座
~3万人体制の実現に向けて
協議会活動を担うリーダーの育成と資質向上を目的として位置づけている全消協主催の研修会「第8回リーダーセミナー」が、2017年3月10日・11日の2日間、東京・自治労会館にて開催され、全国から会員62人が参加した。
はじめに、長野県防災ヘリの事故により亡くなられた方への黙とうを行い、返町直也北信ブロック幹事による現在判明している事故概要と協議会としての対応を検討していることを説明した。
近江孝之会長より今年度の全消協活動についての報告と協議会活動をより充実したものとなるようしっかりと学習していただき、全国の仲間と懇親を深めていただきたい、と主催者あいさつを述べた。
写真:近江孝之会長
相澤健二事務局長より「組織強化・拡大の取り組みについて」と題した本部提起を行い、講座へと進行する。
【1日目】
開会 主催者あいさつ 近江孝之会長
本部提起 「組織強化・拡大について」 相澤健二事務局長
講座1 全消協の組織拡大について 講師:吉村大作(九州ブロック幹事)
グループディスカッション
1日目終了 ~懇親会
【2日目】
講座2 全消協の組織強化について 講師:和田清秀(四国ブロック幹事)
グループディスカッション
討議内容の発表
全体総括 村上直樹副会長
終了
リーダーセミナー終了後インタビュー
リーダーセミナー終了後、講師を務めた全消協幹事2人に対しインタビューを行いました。
組織拡大 九州ブロック幹事 吉村大作
セミナーで伝えたかったこと
組織拡大の重要性と関係機関へのアプローチの仕方です。自分たちが思っているほど関係機関は消防のことを分かっていない。そこに理解を呼び掛け協力してもらい、拡大に繋げることが組織拡大のためには重要だと思う。あとはどうしても地域差があるので、そこの差を埋めるためには根気よく対話すること、“刷り込み作業”が必要だということです。
いろんなタイプの人と話をすると思うが、気を付けている点は何か
感情的にならないこと。自分はそれで失敗した経験がある。とにかく聞いてもらうことから始め、冷静に淡々と話をする。その中でメリットだけではなくデメリットも言う。
あくまで上からものを言わない。あんたたちのところはこれが問題だから、こうして、こうすれば解決するよとは言わない。変な期待感を持たせてはいけない。サポートはしますけど活動するのは自分たちですよと。
現状の問題点を指摘するのではなく、気づかせるやり方ですね
そうです。そのためには自分たちが理論武装して、分かってないといけない。
しかし、給与面、手当面、労働条件、労安、全部ひとりでやってしまうと難しいので、任務分担も必要です。
今回の受講者に対する感想
講座終了後に受講者がすぐに来まして、具体的にどうすれば組織拡大ができるのかといった相談を受けました。他にも話の内容は分かったけれど、こういう場合はどうすれば良いでしょうか?なかなかうまくいかないんですよね。と、何人もの方が声をかけてくれて本音を話してくれたことが良かった。問題意識を持ってくれる人がたくさん出てくれるようになれば良いと思う。
受講者に対して期待すること
とにかく動く。動けば誰かに何かが響く。やる前から否定せず、とにかく動いてみる。やってだめなら仕方がない。困っている消防職員は山のようにいる。自分たちだけ良ければいいではなく、みんなと一緒に助け合っていければいい。そのためには動くしかない。
組織強化 四国ブロック幹事 和田清秀
セミナーで伝えたかったこと
一人ひとりが行動をすることが重要で、単協で活動をしている皆さんが今、組織強化することが大切だということ伝えたかった。その活動を継続することが10年後の「消協」を作ります。逆に、今やらなければ10年後はありません。そして、地域差はあるが自分たちの単協で足りないことを確認し、組織としての軸を持って計画しないと活動がぶれていきます。
「誰か」ではなく「自分」が動くという事ですね
はい、「誰か」がやってくれるではなく「自分」がその「誰か」になってもらいたい。
講義で話していた「協議会活動を当たり前の活動に」とは
よく「協議会」と「仕事」を分けて考える方がいるが、自分は協議会活動を行うことが「仕事」に繋がり、そして市民サービスの向上にも繋がっていく。仕事を一生懸命行うことが「協議会活動」にも繋がると考えます。
受講者に対する感想
(講座1を担当した)吉村幹事も感じていたと思うが、とても話しやすかった。皆さんそれぞれが問題意識を持ち、何か持ち帰ろうという熱意が伝わってきた。自分も刺激を受けました。
受講者に期待すること
今日の講座はあくまでもきっかけであり、それぞれの単協にあった「組織強化」を皆さんが考えていただきたい。「組織強化」に正解はありません。自分が行動し誰かに伝え、その誰かがその他の誰かにというように「消協」の輪を広げていってもらいたいです。