連合・国際シンポジウム「今後の感染症対策と公務員労働基本権を考える」~救急業務の韓国との比較から~
全消協全般
2023年10月24日(火)、東京・品川グランドホールにて連合(日本労働組合総連合会)主催による「今後の感染症対策と公務員労働基本権を考える ~救急業務の韓国との比較から~」と題し、すでに救急業務における団結権が回復している韓国や、アジア・太平洋地域との比較検証により、次の感染症危機に備えた公務・公共サービス、とりわけ「救急」のあり方を問うことを目的とし、連合・国際シンポジウムが開催された。
全消協から吉永紗弓女性連絡会前代表がパネルディスカッション『新型コロナウイルス感染症における救急実態から、韓国との相違を踏まえた、わが国公務員の労働基本権問題と今後の感染症対策を検討する』にパネリストとして参加し、導入として「救急搬送困難事案の実情と経験そして今後の課題」と題し、2023年4月下旬に各単協に調査したアンケート内容の結果も踏まえ、共有した。
また、パネリストとして、韓国から大韓民国公務員労働組合総連盟 国家公務員労働組合 消防庁支部のコウ・ジンヨン支部長が参加し、導入として「パンデミック下の韓国消防救急業務の変化と対応、そして労働組合の役割と発展の方向」と題し、韓国でのコロナ渦における救急業務や団結権獲得に至るまでをご講演いただいた。
その後、パネルディスカッションの中で、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大期における救急搬送実態の両国間の異同から明らかとなる課題について」、「救急・消防をはじめとする公共サービスにおける労使関係のあり方と果たすべき役割について」の2点を論点とし、実施され、日本と韓国の消防職員の違いや、団結権問題に多くの時間をとり議論をいだだいた。
基調講演①「COVID-19 パンデミック:アジア太平洋地域における雇用、政府の初期対応、労働組合の行動に関する分析」と題し、国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-Asia Pacific)の吉田昌哉書記長からアジア各国のパンデミック時の現状をご講演いただいた。
基調講演②の中では、名城大学人間学部の畑中美穂教授から「新型コロナ流行下の救急活動に関する調査ー現場の実情と今後の課題ー」と題し、全消協会員の皆様にご協力いただいた、3回のアンケート調査の結果を踏まえてご講演いただき、本シンポジウム参加者の前でもご紹介いただいた。
シンポジウム冒頭より、芳野友子連合会長の主催者挨拶や、川本淳公務公共サービス労働組合協議会議長、郷野晶子ILO理事の連帯挨拶の中でも全消協活動と団結権の必要性について訴えていただき、連合の構成組織ではない全消協にとって、私たち消防職員の現状・課題と全消協活動を連合内から世論へと訴える貴重な場となった。
さらに、コウ・ジンヨン支部長から直接、経験談や思いを聴き、熱意やパワーをいただいた。
芳野 友子 連合会長
川本 淳 公務公共サービス労働組合協議会議長
郷野 晶子 ILO理事
今後も全消協は連合・公務労協・自治労と密に連携し、団結権獲得に向け、さらに力を入れて参ります。