各種報告

2013年度民主党消防政策議員懇談会総会

政治政策

2013年4月10日,参議院議員会館にて,民主党消防政策議員懇談会の総会が開かれ,自治労からは徳永委員長,澤田副委員長,荻野副委員長,氏家書記長,川本書記次長,石上総合組織局長,青木組織対策局長らが出席した。全国消防職員協議会からは迫会長が出席した。

冒頭,会長の赤松広隆衆議院議員より,「消防職員の団結権付与の問題については,あと一歩のところまでこぎ着けたが,残念な事態の中で引き継いでの課題として取り組むことになった。平成25年度予算編成では大震災の教訓から消防職員,消防団員の安全と活動を支えるものにしてきたがまだ十分ではない。課題は多いが自治労,全消協と連携しながら野党の立場からその役割を果たしてく決意である」とあいさつがあった。

自治労の徳永委員長からは,「日頃は消防職員に係る諸課題のご理解とご協力に感謝している。公務員制度改革では皆さんの力強いご協力をいただきあと一歩のところまで到達したが,結果として廃案にならざるをえなかった。自公政権で厳しい状況だが,引き続いて消防職員の団結権問題,公務員労働者全体にかかわる協約締結権,基本権の確立に向けて取り組みを強化していく決意であり,皆さんのいっそうのご協力をいただきたい」と述べられた。

続いて迫会長より「団結権の回復については審議入りもせず廃案になったことは誠に遺憾である。国際情勢からみれば日本は先進諸国の中では非常に遅れている状態にある」とあいさつがあった。その上で喫緊の課題については消防職場の現状を述べながら①消防職員の労働基本権を回復すること,②消防・救急無線のデジタル化が小規模自治体への過度な財政負担が危惧されることに配慮し助言等を行うこと,また,地方財政の圧迫を招かないよう,国の施策責任を果たすこと,③消防の広域化については財政的な効率化による安易な消防広域化政策が進められないよう十分な配慮が必要であることの認識の共有化を求めた。また、消防職場におけるハラスメントの問題や消防職員の自殺が起きている現状についても述べ,議員懇談会とともに対処していかなければならないと述べられた。

そして,事務局長の江崎参議院議員より,新たに郡司彰参議院議員を顧問とし,枝野幸男衆議院員を副会長とした役員体制が確認され,会員数は62人であることが報告された。消防職員の団結権回復にからみ,これまでの動きとして民主党の公務員制度改革PTの役員会での議論についても述べられた。

意見交換では水岡参議院議員より「総務委員会において,総務省は,地域経済の活性化に結びつくので無線のデジタル化の推進への理解を求めるが,地域経済に生かすためには,まずは具体的にどこの消防署であれば,どこの企業でどれくらいの費用がかかるのかといった具体的な議論をするべきである。ハラスメントの問題も同様に,具体的な事例と資料をぜひ私たちに与えていただき,総務委員会で追及していく必要がある」と述べられた。

最後に「消防職員の団結権と民主的な消防行政実現にむけた決議」が全会一致で決議された。