2022年度自治労消防政策議員懇談会
政治政策
2022年5月11日18時から18時45分に消防政策議員懇談会が開催された。新型コロナウイルスの影響などにより、3年ぶりに開催することとなった。
同懇談会は、2019年3月に自治労が消防職員の団結権回復をめざし呼びかけ、賛同した110人の国会議員により発足した。
現在、逢坂誠二会長をはじめ116人の国会議員により組織されている。更に、今年度からは岸まき子参議院議員を事務局長として迎えることとなった。
自治労が支援する国会議員に対して「消防職員の団結権回復に向けた取り組み」「消防職員委員会制度変革後」「ハラスメントの現状について」「新たな課題」の4本の柱を中心に話をさせていただいた。
「消防職員の団結権回復に向けた取り組み」として大きく変わったことは、韓国の消防職員に対して団結権および団体交渉権が回復したことである。韓国の消防は日本の消防組織を参考に作られた経緯がある中で、団結権・団体交渉権が回復したという事実を提示した。
「消防職員委員会制度の変革後」については、2018年9月に消防職員委員会の組織及び運営の基準の一部改正が行われたが、実際の運営がどうなっているかについて話をした。
「ハラスメントの現状」については、現在全消協に寄せられている相談についてや、国民の生命、身体を守る消防が、自らの仲間を守れない悲しい現実があることを述べた。
「新たな課題」では、主に2つのことについて提示をした。
1つ目は、定年年齢の引上げについてである。加齢困難職種である消防職員の定年年齢の引上げ開始年が決定している状況で,検討を進めていかなければならないことに加え、現場の状況としてどのような課題があるのかについて話した。定年年齢の引上げが始まった後、継続して協議し改善を図らなくてはならないことや、現在実施されている再任用制度の問題点についても提示した。
2つ目として、新型コロナウイルス対策について。新型コロナウイルス感染症が蔓延し、疲弊している救急現場であっても、119番が入電したら病院と違い断ることができない現実についても話した。また、新型コロナウイルスの影響により通常救急ですらも搬送困難となっている状況も伝えることができた。
今年度の全消協体制において、初めて議員懇談会を開催することができた。その中で協力してくれる国会議員に対し、しっかりと消防職場の問題や現実を伝えることで消防職場の環境改善へつながるよう、また団結権の回復をめざし活動を継続していきたいと考える。